スラックラインの世界タイトルとは!?

(写真提供:木下晴稀選手)

文:FREEFALL編集部 高須基一朗


 2017年6月11日(日本時間:6月12日 早朝6時)にアメリカで開催された『Gopro Mountain Games ~TUDOR SLACKLINE INVITATIONAL~』(以下、GMG)のスラックライン世界選手権にて、

長野県の中野立志館高校へ通う現役高校3年生17歳の木下晴稀選手(以下、HARUKI)が世界王者に輝いた!

過去を振り返れば、2015年に早坂航太選手がGMG世界3位。

昨年2016年は田中輝登選手が2位、木下晴稀選手が3位と、あと一歩のところで日本勢が世界チャンピオンのタイトルを逃してきた国際大会である。

ようやく2017年にHARUKIが日本人として、初のGMG世界王者の栄光を獲得したことになる。


昨年、アメリカで開催の『X-GAMES』で世界王者。

フランスで開催の『NATURAL GAMES』でも世界王者。

ドイツで開催の『SLACKLINE MASTERS』タンデム部門で世界王者。

昨年度のスラックライン世界4大タイトルの中で3つを奪取。

昨年、エントリーした世界大会で唯一、このGMGだけを取りこぼした。

それゆえに今年、GMG世界チャンピオンに輝いたことは、昨年の借りを返した形となり、本人にとっても とても重みのあるタイトルだ。

見方を変えれば、2年越しで前人未到の4大タイトル制覇の偉業をやってのけたことになる。

これはスラックラインのトリックライン部門が競技化されて数年…世界を見渡しても、誰一人として達成していない快挙である。


アメリカ発祥のSLACKLINE INDUSTRIES、

ドイツ発祥のGIBBON SLACKLINES

フランス発祥のSlack Fr

以上三ヶ国で国ごとに人気ブランドが異なる中、

団体の垣根を越え、各国ルールに適応し、

アメリカ、ドイツ、フランスと、世界を駆け巡りタイトルを総なめにした。

それを若干17歳の高校生がやってのけていることが、どれほど凄い偉業なのかを日本のスラックライン・ファンは今一度 再認するべきだと思う。


あえてもう一つ突っ込んでHARUKIの気持ちを汲むならば、今週末にドイツで開催のGIBBION 十周年の記念大会のEuropean OutDoor Trade Show(European Slackline Mastersのイベントの一つ!?)個人戦トーナメントにおいて、ここでも世界王者に輝くことになれば、もはや誰も疑う余地のない真のKING OF SLACKLINERの称号を獲得することになる。


そして今年9月には、日本でワールドカップ『FULL COMBO』が開催される。

HARUKIの地元、長野県小布施町での開催が確定していることから、トリックラインのスキルの集大成をぶつけることになる。


HARUKIの今年度のパーフェクトプラントとは、

アメリカGMG世界王者

ドイツで世界王者

レッドブルAIRLINE世界王者

日本FULL COMBO世界王者

といったところだろうか??


ただし、今週末に開催のドイツでの国際大会のコンペで世界王者に上り詰めることは、そうたやすいことではない。

そこには、GMGには参戦しなかった日本トップ4強を担う一人である田中輝登(以下、TERUTO)も登場する。

TERUTOは先月、国内のシリーズ戦である『GIBBON CUP2017開幕戦』において、決勝戦でHARUKIを破って優勝しており、世界屈指の実力者である。

更には、

日本が世界に誇るスラックライン界における生ける伝説GAPPAIこと大杉徹選手に、

マドンナのワールドツアーのパフォーマーの経験もあるエストニアのヤン・ローゼ、

米国のレッドブル・アスリートであるアレックス・メイソン、

そして今月初旬にSI→GIBBONへの移籍が正式に発表になったチリのミスター・トリックライナーのアブラハムと、

名だたる世界の強豪が集う予定だ。


HARUKIのGMG世界王者へ輝いた吉報に続いて、

今週末のドイツでは誰が世界王者に輝くのか!?

日本人は優勝できるのか??


日本勢のGIBBONライダーたちは明日からドイツへ旅立つ。

6月18日~7月2日まで約二週間をドイツに滞在し、

GIBBONブランド10周年を祝うイベントへ数多く参加する。


本国のサイトを見ると、7月1日にルーキー・コンテストと題されたアマチュア選手を主軸にするイベントで1vs1のトリックラインのトーナメントを予定。


翌日の7月2日にはタンデム要素を取り入れて、90秒の競技時間に2つの並列するスラックラインを張って、ツーラインでのユニークな新しいコンテストを二人一組のチーム戦で行う予定でいるようだ。

 昨年、タンデム部門で王者に輝いたHARUKI&TERUTO組が再びタッグを組む予定との話だ。


更に日本のスラックライナーたちには耳寄りな情報が、もう一つ!!


なんとアンディー・ルイスとGAPPAIがタンデムでタッグを組んでエントリーすることをローバート代表から直々にオファーがあったというではないか!?


もし実現するとなれば、スラックラインファンにはたまらない夢のタッグとなる。

7月2日が今から待ち遠しい。

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