間違っていることを正しい方向へ導く動画

 文:FREEFALL編集部 高須基一朗
 


先月より配信が開始した
「スラックライン・リサーチ」。

 GAPPAIが推奨しているスラックラインのノウハウを出し惜しみなく動画で解説しているのが、大前提として素晴らしい。 

これはひとえに、スラックラインにまつわる間違った情報が
全国にねじ曲がって伝わることを予防する意味で、非常に有意義な情報が盛りだくさんになっている。

 第3週目に更新された
独立型スラックライン「スラックラック」使い方を詳しく解説(SRTV003)で、
関東圏に当たり前のように伝わってきたラックでのセッティング方法とは、
GAPPAIの設置方法で明らかに、違っていた点があった。 


動画2分23秒当たりで説明がある、 

十分に引っ張った状態で巻き切る点についての説明だ。 

これについて、筆者の知る限り、かなり初期の黎明期の頃からスラックラインにかかわる者たちの間で、
間違った認知の下でセッティングをしていたといえるだろう。 

これに対して、GAPPAIが推奨するセッティングでは、
たわみを持たせた状態から巻き切る点。 

他スラックライン・ブランドメーカーや一部の団体でも二律背反的に全く異なる説明をしているので、
特筆すべき点であるといえる。 

実際に、どちらがしっかり巻き切るのかという点を、
工業力学的な観点から判断すると 

物と物とが接触して接触面に抵抗が生じる、この抵抗力を、摩擦抵抗あるいは摩擦力といい、
ラインベルトの摩擦力が巻き切る厚みが増えれば増えるほどに、
すべり摩擦力の定義に基づいて考えると、ラインが緩むということが少なくなるということになる。 

そうなると、GAPPAIが説明する通り、緩んだ状態で巻き切るスラックラックの利用法が正しい。

 そして、より安全面を保証するということにもつながるわけだ。 

今後も、スラックラインにまつわる当たり前のように伝わっていることにも苦言を呈した動画が随時配信されていくことになることが予想される。 

非常に楽しみだ。   

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